ドップラVOR (Doppler VOR)

 VORから発射された電波は、電波反射物が近くにある場合、これによる反射波と合成されると、VORから同一方向にある航空機に対して、局からの距離により異なる方位指示を与えることになる。ドップラVORは、有害な反射波の影響をさけ(FM波の抑圧効果)、かつ、航空機上の標準型VOR受信機がそのまま利用できるような方式として考えられたものである。
 基準位相信号で変調されたAM波と可変位相信号で変調されたFM波により方位情報を送るものである。このFM波は、円周上に配置された50個の空中線の給電を電気的に一定方向に順に毎秒30回転に相当する速さで切り替えるので、航空機の受信波は発射源の相対位置が変化して、ドップラ効果により30HzでFM変調されることとなるもので、このことからドップラVORと呼ばれる。このFM波の搬送周波数は、AM波のそれより9,960Hz高くし、この円周の直径を約5波長とすることにより、最大周波数偏移を±480Hzにとっている。航空機でこれらの2波の合成波を受信し、検波して、30HzのAM成分と30HzでFMされた9,960Hz成分をとりだし、基準位相信号と可変位相信号の位相を比較して送信局からの自己の方位を知ることができる。
VOR

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