定期検査 (Regular Inspection)

一 定期検査の目的及び意義
検査権者である総務大臣は、総務省令で定める時期ごとに、あらかじめ通知する期日に、その職員を無線局(総務省令で定めるものを除く。)に派遣して、その無線設備無線従事者の資格及び員数並びに備付けを要する時計及び書類について検査することになっている(電波法第73条第1項)。この場合、その無線局の発射する電波の質又は空中線電力に係る事項のみを検査すれば足りると認められる場合は、職員を無線局に派遣せず、その無線局に電波の発射を命じ、電波監視機能を使って遠隔地における測定のみによって検査を行うことがあるとされている(電波法第73条第1項ただし書)。これらの検査を定期検査という。
定期検査の目的は、当該無線局免許を受けた際に、審査及び検査された条件が、その後持続されているかどうかを点検するところにあるのである。したがって、臨時検査の場合のように、特別の案件があって検査を行うものとは異なり、案件の有無にかかわらず、定期的に行われる性格のものである。
二 定期検査の実施
(1)定期検査の実施時期
定期検査は総務省令で定める時期ごとに行われるが、この時期ごととは或る定期検査から次の定期検査までの期間のことであって、いわば定期検査の周期であり、また、頻度ということでもある。
この実施時期については、無線局の免許(再免許を除く。)の日以後最初に行う定期検査の時期は、総務大臣又は総合通信局長が指定した時期とし(電波法施行規則第41条の3)、その後の時期については、無線局の重要性等を考慮し無線局の種別及び業務内容等に応じて定めてある。区分した無線局の種別ごとに、それぞれ1年、2年、3年、5年等と定められており、前の検査からこの期間を経過した日の前後3か月を超えない範囲が事実上の定期検査の時期となる(電波法施行規則第41条の4、別表5)。
ただし、免許人の事業又は無線局の運用等の事情によっては所定の時期に定期検査を受けることができない場合の生ずることがある。このような場合には、免許人の申出により、適当と認めるときは、総務大臣又は総合通信局長が定期検査の時期を別に定めることができる(電波法施行規則第41条の4、ただし書)。
(2)検査の期日
定期検査は、(1)の時期がきた無線局について、免許人にあらかじめ検査を行う期日を通知してから行われる。ここで期日というのは、時期が定期検査を行う周期の意味であるのに対し、検査を実施する具体的な日取りのことである。
(3)定期検査手数料
定期検査を受ける者は、法定の手数料を、一定の方式に従い、納付しなければならない(電波法第103条第1項第20号、電波法関係手数料令第19条)。
また、定期検査を拒み、妨げ、又は忌避した者には、罰則がある(電波法第111条「6月以下の懲役又は30万円以下の罰金」、電波法第114条)。
(4)検査結果
定期検査が実施されたときは、その結果について無線検査簿に合格、不合格の判定の別、指示事項、検査職員の氏名等が記載される。合格のときは運用を継続することができるが、指示事項があるときはそれに従って所要の措置を行い、その内容を無線検査簿に記載するとともに総務大臣又は総合通信局長に報告しなければならない(電波法施行規則第39条第3項)。
検査の結果、法令違反の状況にあるときは不合格となるが、このときは通例、運用停止処分(処分の理論的根拠は電波法第76条である。)が行われる。その場合、免許人において不合格箇所を補正して申し出れば、臨時検査が実施され、合格すれば、運用再開が認められる。

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