通信の秘密 (Secrecy of Communications)

 日本国憲法第21条第2項には「検閲は、これをしてはならない。通信の秘密は、これを侵してはならない。」と明示の条文をもって通信の秘密の保護が定められている。
 無線通信は、空界を通路とする電波を利用するものであるだけに、他人に知られやすい弱点を有するものであるから、その保護には特に留意されなければならない。
 電波法には、「何人も法律に別段の定めがある場合を除くほか、特定の相手方に対して行われる無線通信電気通信事業法第4条第1項又は電気通信事業法第164条第2項の通信であるものを除く。)を傍受してその存在若しくは内容を漏らし、又はこれを窃用してはならない。」と規定されている。(電波法第59条)
 この通信の秘密の保護の規定から外されるのは、法律に別段の定めがある場合であるが、これに該当するものとして、犯罪捜査の場合司法官憲による通信書類の押収等の規定がある。
保護の対象となる通信は、特定の相手方に対して行われる無線通信である。したがって、一般に公開性を有するラジオやテレビジョン放送については、秘密保護の対象とはならない。
この秘密保護の規定に違反した者には罰則が設けられているが、無線通信の業務に従事する者については、一般の場合に比し刑が加重されている。(電波法第109条)
 また、電気通信事業法では、「通信の秘密」については、電気通信事業法第4条に以下のように規定されている。
「1 電気通信事業者の取扱中に係る通信の秘密は、侵してはならない。
2  電気通信事業に従事する者は、在職中電気通信事業者の取扱中に係る通信に関して知り得た他人の秘密を守らなければならない。その職を退いた後においても、同様とする。」

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